Screamin Eagle スーパーチューナー(ハーレー製)の概要と特徴

ハーレー純正のスクリーミン・イーグル  スーパーチューナー(32109-08C)というデバイスを紹介します。

このスーパーチューナー本体と専用ソフトを入れたパソコン(Windows XP以降)、専用ケーブル(USBと車載コンピュータ用ケーブルの2本セット)を使用すると、マフラー、エアクリーナー等の構成に合わせて、車体ごとにオリジナルのECMのセッティングができる。

スーパーチューナー

スーパーチューナー

スーパーチューナーは、ハーレーの車載コンピュータ(ECM)のデータを直接書き換えるためのチューニング・モジュール。

ツインテックやサンダーマックス等のフルコンと違い、スーパーチューナー自体はコンピュータではなく、標準装備の車載コンピュータのデータを書き換えるツールである。書き換え作業が終われば車両に取り付けておく必要もない。

ハーレー製なので安心感を覚える人も多い。最新のハーレー用のマップもタイムリーにリリースされてくる。

接続しているところ

接続しているところ

<特徴>

スーパーチューナーは燃料混合比などのマップを回転数とアクセル開度に応じて細かく制御するマップを変更する事ができる。
マフラーやエアクリーナーを交換してインジェクションチューニングを行う場合、まずVE(吸気効率)というテーブルを調整する。これはマフラーやエアクリーナーの交換によって吸気効率が狂ってしまい、燃調が狂っているのを補正する為。

燃調だけでなく、進角度やアイドリング回転数などECMが制御する多くのセッティングを変更できる。
「特定の回転域だけ」「フロントとリアのシリンダーで個別に」など、細かなセッティングする事ができる。
また、診断コードを見る事もできるので、調子が悪い時に例えばセンサーからエラーが出てないか、などを確認できる。

アイドリングも800回転まで下げる事が可能だが、信号待ちからのスタートなどでストールしたりする危険性も出てくるので、 850~900回転程度がお勧め。

スーパーチューナーのソフトには「スクリーミンイーグルマフラー+ハイフローエアクリーナー」用などのデフォルト・マップファイルが含まれているので、まずこのファイルでECM(コンピュータ)のマップファイルを書き換える。
この状態では細かいセッティングが出てないので、”スマートチューン”という機能を使って、補正値を自動で取得し、セッティングを合わせていく。

車両にはO2センサーというセンサーがあり、この出力を自動で取得する事でマップを補正する。
走るだけで補正データを取得できるので、マップファイルをでたらめに変更するのに比べ、はるかに速く正確にセッティングを出していく事ができる。
ただし、エアクリーナーをハイフローにして抜けの良すぎるフルエキにしたような場合など、セッティングが大きく変わっている場合はスマートチューンでもなかなか設定値が合わない場合がある。そのような場合は空燃比やその他のパラメータをいじる必要が出てくる。

<セッティングの流れ>

スーパーチューナーを接続していない状態でソフトをパソコンにインストールする。
車体と接続していない状態でも起動するので、機能やメニュー画面についてあらかじめ確認ができる。

スーパーチューナーを経由して車体とパソコンを接続し、ソフトに車載コンピュータを認識させる。
車種を選び、マフラーやエアクリーナーの構成に一番近いマップファイルを選択します。

マップファイルを必要に応じて変更する。データを書き込んだら、実際に走行してみる。

スーパーチューナーを接続した状態で走行しデータを記録する。
このデータから補正値を出して新しいマップファイルに作成し、車載コンピューターに書き込む(スマートチューン機能)。

ソフトウエアの画面

ソフトウエアの画面