ウインドシールドは長く使っていると小さなスリ傷などがつく事がある。
ツーリングで虫や汚れが付いてそのまま放置して固まった物をウエスで拭いたりすると傷が付きやすい。
いくつかのウインドシールドメーカーが製品を販売しているが、それらの素材や特徴に違いはあるのか??
ウインドシールドを付けている、あるいは検討している人には気になる話。
そう。違いがあるんです・・・
アクリル(ACRYLIC) VS ポリカーボネイト(POLYCARBONATE)
ハーレーのウインドシールドで使用されている素材を大別するとアクリルとポリカーボネイトに分類される。
アクリルをよく使用しているのがメンフィスシェードやSLIPSTREAMER。
ポリカーボネイトを使用しているのがハーレー(OEMで供給元は National cycleなどと思われる)やNational cycle、そしてKlock Werks。
ポリカーボネイトは強度が高い事で有名で、防弾用の透明な盾をTVで見た人も多いと思うが、金属バットで殴打しても壊れないくらい強度が高い。
Lucite(R) アクリル(ACRYLIC)
アクリルは透明度が高いのが特徴。しかし、その一方で傷が付きやすいのが欠点。
衝撃を加えると割れやすい。
このアクリルを改良した”強化型アクリル”を採用しているのがメンフィス・シェード(Memphis Shards)。
Lucite(R)という商標で登録しており、”high–
プラスチック
Lexan(R)
Lexan(R)はハーレー純正のウインドシールドで使用している素材。ポリカーボネイトで表面にFMRというハードコーティングがされており、傷が付きにくい。擦り傷に対する強さは約3倍以上アクリルより強い。衝撃に対する強さは10倍以上違う。
製造コストはポリカーボネイトの方がアクリルより高く、製品価格もポリカーボネイトの方が通常は高くなるがそれ以上にスリ傷に対する強さは違ってくる。
Quantum (ポリカーボネイト)
National Cycleというウインドシールド専業メーカーが採用しているのはさらに強固なハードコーティングがなされた Quantumと呼ぶポリカーボネイト製の素材。
Youtube などでテストしている動画があるが、ピストルの弾丸でも貫通しない強度を持つ。(近年、金属よりも強固な透明のシールドが警備などで使用されるが、ポリカーボネイト製)
実はヘルメットのシールドにもポリカーボネイトが使用されている。何かが当たっても割れては困るし、傷も付きにくい素材が良い。
ナショナルサイクルは、4~6mm厚の Quantumポリカーボネイトを使用しており、非常に丈夫で堅牢。
左はメーカー(National cycle)発表の比較表。
一番気になる対スリ傷では、アクリルの約30倍と圧倒的に強固な表面硬度を持つ。
対破壊強度もアクリルの2倍で、何かが飛んできても安心だ。
左はスチールたわしに似た物でこすってどの程度傷が付くかをテストしたもの。
アクリルは細かいスリ傷が付いてしまうが、Quantumは傷が付いていない。
以下はポリカーボネイトとアクリルのウインドシールドの強さの比較を行った動画。
この動画では、石をぶつけたりして強度のテストをしている。
さらにピストルや散弾銃までテストに使用している・・・
【加工したい時は】
アクリルは割れやすいので高さを低くしたり干渉を避けるための加工に向かない。
ポリカーボネイトは割れにくいので、比較的加工に向く素材だが、いくつか注意事項があるので、以下を参照されたし。
http://www.nationalcycle.com/bible-windshield-trimming
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