ハーレー、ツーリングモデルのマフラーの交換

touring-muffler

ハーレーを買って一番変えたくなるパーツは人によって様々だが、ハーレーらしい音を求めてマフラーを交換する人は多い。
マフラー交換はサドルバッグを外すと作業がし易い。
マフラー(サイレンサー部分)をスクリーミンイーグルやバンスなどの社外のスリップオンマフラーに交換する際の注意事項を以下にまとめた。

<ハーレーは1995年~2016年モデルで適合は変わらない>

2016年までマフラーの適合は全く同じ。CVOモデルも排気量が変わるだけで適合は変わらない。
よく”自分のハーレーはCVOだが、このマフラーは使えるか?”と質問を頂くが、問題なく使えます。2017年からはエンジンがM8に変わり、マフラーの適合も変わります。

<ハーレーにはインチ工具が必要>

ハーレーではマフラー周辺に使われているネジは、V-RODとSTREETを除きすべてインチサイズ。

日本で通常使用されているミリ工具は使用できないので注意が必要(近いサイズの工具を無理に使うと、ネジ頭をなめてしまう原因となる)。

<ハーレーの車載工具では足りない場合が多い>

マフラーを固定するボルトはかなり強く締めてあり、車両により個体差はあるが、緩めるには結構力をかける必要がある。

車載工具に含まれているスパナでは、力をかけたときにネジの頭をなめてしまう可能性が高い。

車載工具にはメガネレンチも含まれるが、エキパイに干渉してうまく回せない。また、柄が短いので力がかからずボルトを緩められないケースが多くある。

<ディープソケットがおすすめ>

ハーレーのマフラーの交換は車載工具では難しいので、ボックスソケットレンチがお勧め。

短めのボックスソケットでは届かないボルトあるので、ディープソケット(ロングソケット)を使う。ディープソケットは通常の短いソケットより長くなっているが、何に使うかというとボルトの頭ではなくナット側に使用する。短い通常のソケットではナットから出ているボルトに干渉してソケットがささらない。

ラチェットとボックスレンチ

ラチェットレンチとボックスソケット

持ち手の部分が丈夫で柄が長めのラチェットレンチと組み合わせると作業が容易。ブレーカーバーを使用すればさらに取り外しが容易になるが無くてもOK。

ハーレーのマフラー交換では、ボルトが正面から見えない状態で工具を差し込む場所も多いがこれは慣れるしかない。

<ハーレー用マフラークランプ>

マフラークランプはエキパイとサイレンサー(マフラー)の結合部を固定する金具。

クランプ

マフラークランプ(純正型番:65296-95A)

ハーレーに新品のサイレンサーを取り付ける場合は、クランプも新しいものへの交換がお勧め。取付け時に変形してしまうので。

※詳細は、マフラークランプの再利用という記事を参照。

クランプのボルトは9/16インチ。

<マフラーの取り外し>

ハーレーのマフラー交換で、一番の難所は実は取り外し。簡単には外れない。ただし、ツーリングモデルはスポーツスターやソフテイルなど他のハーレーよりもやり易い。

サイレンサーを固定するボルトをすべて外して引き抜くが、排気漏れを防ぐためにぴったりと入っているので、単純に後ろへ引っ張ってもすぽっとは抜けてくれない。上下に少しずつ揺らしながら引き出していく。

大きく揺らしてしまうと、エキパイの根元に負担がかかるので、接合部が拡がるように揺らしながら気長に少しずつ引っ張り出す。

サビが発生している場合などは、CRCなどの潤滑油を接合部に浸み込ませるとやりやすくなるが、作業完了後にしっかりと拭き取る必要がある。

<新しいマフラーをハーレーに取り付ける>

取り付けは、取り外しに比べると比較的容易な作業である。

2004~2013 スポーツスターや2000年代半ば頃のソフテイルモデルなど、サイレンサーに連結管がついている場合はその部分にガスケットを使用するので、廃棄漏れのないようにしっかり密着させる。

<作業完了後>

作業が完了したらハーレーのエンジンをかけ、エキパイとの接合部や連結管からの排気漏れがないかどうか確認する。

取り付け完了!

新しいマフラーは、始めのうちは少量の白煙や臭いが出ることがある(製造過程で使用する工作油による)が、10km程度走行すれば通常は治まる。

また、ハーレーは振動が多いので振動でボルトが緩むことがあり、そのままにしているとマフラーが脱落する事もあるため、取り付けて少し走行したら増し締めを行う事。

取り付け完了!

m※重量のあるマフラーを装着している場合、写真の23番(赤丸部)のパーツが劣化しやすい。
この部品が劣化すると最悪の場合、走行中にマフラーが外れる事がある。
そんなに高額の部品ではないのでマメに交換をオススメする。
マフラー・マウントラバー(1861-0808)