
ハーレーダビッドソンに乗って最初に不満に思うところは人それぞれあるだろうが、多くの人が共通して言える事はサスペンションの性能ではないだろうか。
少なくとも筆者は、長年ハーレーダビッドソンに乗っているが、どの車両に乗ってもサスペンションの性能の悪さを感じてしまう。国産バイクからの乗り換えた人ならすぐに感じると思うが、ハーレーの純正サスペンションは思った以上に沈みがない事が分かる。
その為、なんて事のない段差でも体への振動が伝わるので、ロングランをすると腰やお尻が痛かったり、疲労感も伴う。ハーレーダビッドソンを購入する際には、必ずと言っていいほど、最初に変更した方が良いと思うのがサスペンションである。
今回はサスペンションの交換方法と交換した結果をご紹介しようと思う。
サスペンションを交換する前に、リアフェンダーを外す必要があるので、まずはリアフェンダーの外し方からご紹介しよう。
今回交換したサスペンション【SOUL(ソウル) サスペンション】
シートとリアフェンダーを外す。

シート下のカプラー3個を外す。
シートを外すと、向かって右側に3個のカプラーが確認できるはずだ。※赤矢印箇所
フェンダーを外す際には必ず、外す箇所にな為、予めカプラーは抜いておくのが得策である。
カプラーは爪を押し込むと抜けるので、比較的容易に行える。
フェンダーストラットボルトを外す。
M8ソフテイルのフェンダーは、左右のストラットボルトで固定されているので、写真と同様にストラットボルトを左右で合計4本を外す。
ちなみにボルトを外すとリアフェンダーが外れて落下してしまうので、フェンダーを支えながら外す事をお勧めする。


リアフェンダーを外す。
ストラットボルトを外すと、リアフェンダーが外れるがフレームに沿って装着されている為、上にあげてもフェンダーは取れない。
左の写真のように、フレームに沿って、後ろにスライドさせるとスルッと抜ける。
この際、配線が外れているか確認してからフェンダーを外さないと、配線が引っ掛かってしまい、最悪、断線する恐れがあるので注意が必要だ。
ここまでするとシートとリアフェンダーが外れるので、いよいよサスペンションの交換に進める。
サスペンションの交換方法/FXBB編
サスのアンダーボルトを外す。
シートとRフェンダーを外すと、サスペンションのアンダー(下部)が見えるので、ジャッキアップをした後、右の写真のように1番を外し、2番を次に外す。
2番を固定する為に1番のボルトがある為、順番を間違えると、どんな怪力な人でも2番のボルトは回らない。
ちなみにプリロードアジャスターがある車輌は、先に外す必要があるので注意。


サスのアンダーボルトを抜く。
ロングのトルクスビット(T50)を使用して、アンダーボルトを緩める。※通常の物では届かない。
その際、かなり固いので、ボルトがナメないように押しながら回す事をお勧めする。
アンダーボルトが緩んだら、左の写真のように頭の大きいボルトが出てくるので、こちらは抜いてしまおう。
そうするとアンダーはフリーな状態になる。
サスのアッパーボルトを抜く。
サスペンション上部にあるアッパーボルトを緩める。
ちなみにボルトを抜くと、サスペンションは落下していまうので、ある程度、緩んだらサスペンションを支えながら抜く事をお勧めする。


サスペンションを抜く。
アンダー、アッパーのボルトを抜くと、標準のサスペンションが抜けるので、標準のサスペンションを引っ張り上げて抜く。
標準のサスペンションのロアー側に装着されているスリーブは新しいサスペンションに必要なので、必ず抜くようにしておこう。
スリーブを挿入する。
標準のサスペンションから抜いたスリーブは、新しく装着するサスペンションのアンダーに移植する。
この際、スリーブはベアリングを回す重要な役割を担っているので、必ずベアリンググリスなどを塗るようにしてほしい。
また、今回の記事で装着しているサスペンションのように車高調整がついているものは、装着前にプリロード固さ・サスの長さは調整しておくようにしよう。


ニューサスペンションを装着。
スリーブの入れ込みが終わったら、後は、外した時の逆の手順で入れていくだけである。
アッパーボルトから入れて、アンダーを締めこむのだが、アンダー側の穴位置が合わない事が多々あるので、その時にはジャッキで高さを調整しながら丁度良い所を探して締めこんでほしい。
アッパー(トルク値:108.4 N.m~122 N.m)
アンダー(トルク値:94.9 N.m~101.68 N.m)
規定のトルク値で締めこんだらサスペション交換の完了である。
減衰力調整付きの場合
減衰力調整とは、車両のサスペンションシステムの一種で、車輪の振動や衝撃を吸収するための装置。右のサスペンションに関しては、1~12段階で調整ができ、減衰力を調整して車両の挙動を制御し、乗り心地や走行性能を向上させることが出来るのだ。
減衰力調整が出来るサスペンションの場合には、一番柔らかい状態から調整するのがセオリーである。

サスペンションの交換後、どう変わったか。
いざ、サスペンションを変えてテスト走行をしてみたところ、驚くほど乗り味が変わったのが分かる。
まずは、サスペンションの沈みが標準よりもあり、今まで少しの段差でも直で体に受けていたものが全くと言うほど感じなくなった。
また、コンビニなどの駐車場に入る際に、段差でお尻が浮く程の衝撃があったのが、多少の衝撃はある物の殆ど気にならなくなった。
そして、サスペンションを交換した事で向上した事がもう一つある。
それは、足つきである。
今回、装着したサスペンションは標準長と同じ長さにしたので、停車時の車高はノーマル時と変わらない。
但し、サスペンションが柔らかくなったことで、乗車すると大よそ1インチ(2.54cm)前後車高が下がる。
足つきを改善する為にシートを変更する人は多いが、それでも足つきが向上されないという人も多いのではないだろうか?
サスペンションの交換は、サスペンションだけのスペックだけではなく、足つきも向上されるので、もし足つきにも悩んでいる人がいるのであれば、是非、サスペンションの交換をお勧めする。
ページ作成・編集者
- HD-PARTS 専門スタッフ
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