エアクリーナーの内部構造とブローバイガス

エアクリーナーを外すとバックプレートが見えるエアクリーナーを外すとバックプレートが見える

ハイフローエアクリーナーはバックプレートの形状もノーマルと異なる。両側に見えるのがノーマルのブローバイホース接続口ハイフローエアクリーナーはバックプレートの形状もノーマルと異なる。両側に見えるのがノーマルのブローバイのホース接続口

バックプレートを外すと吸気口が見える。両側のシリンダのネジ穴はエアクリーナーを固定すると同時にブローバイガスが出てくるバックプレートを外すと吸気口が見える。両側のシリンダのネジ穴はエアクリーナーを固定すると同時にブローバイガスが出てくる

エアクリーナーをハイフロータイプに交換すると、ノーマルのエアクリーナーはバックプレートからすべて外す物が多い。ブローバイガスはエアクリーナーに送られて処理されるが、ハイフロータイプはメーカーによりその処理が若干異なる。

①ブローバイガスをエアクリーナーに送らないでフィルターを通して大気に開放する方法がある。
この方法はエアクリーナーにブロ-バイガスを送らないので、オイル成分も送られず、吸気口や吸気バルブ、ピストンが汚れない。レース車両などではこの方式がよく用いられる。
しかし、この方法は大気に未燃焼ガスを開放してしまうので車検に通らない。

通常は、

②ブローバイガス還元方式、を採用している。
以前はホースを使用してバックプレートから吸気口に送る方式が多かった(ちょっと前のスクリーミンなど)。しかし、最近はバックプレートと一体成型でバックプレートの溝に送るタイプが増えて、交換も容易になり、ブローバイガスをあまり気にする必要がないエアクリーナーが増えた。

(注)ブローバイガスとは、ピストンとシリンダーのすき間から漏れてクランクなどにたまる未燃焼ガス。
放置すると良くないので、通常はヘッドからエアクリーナーに還元する。オイルも含んでいるので還元のデメリットとして、エアクリーナー部にオイルが滲んでくる事がある。

ホースを使用したブローバイガス還元の例ホースを使用したブローバイガス還元の例
(写真はS&Sエアクリーナー)

両側の固定ボルト部から出てくるブローバイガスは、ネジ内の穴からホースを通して吸気の負圧でエンジン内に送られていく。

一体型バックプレートの例一体型バックプレートの例

両側の固定ボルト部から出てくるブローバイガスは、ネジ内の穴からバックプレート内部の溝を通して内側に送られて、吸気口に吸い込まれていく。

 

 

 

highflow-ss以前はホースを使用する物も多かったが、最近は一体型の物が多く、取付も簡単になった。
バックプレートの中にブローバイガスを通すラインが組み込まれている。

 

どちらを使用してもブローバイガスのオイルがエアクリーナーから多少染み出してくることはある。
これはエアーが逆方向に圧力がかかる事もある為。
ハイフローエアクリーナーは空気抵抗が低いという事もある。

染み出してきた場合はふき取って、時々洗浄する。